レクチャー形式セミナー「mRNA医薬・ワクチン開発の現状と課題」開催報告
今回のレクチャー形式セミナーは、国立がん研究センターと「mRNA医薬品の研究開発および製造に関する協業推進を目的とした提携協定」を結んでいる、株式会社ARCALISと、初の企業共催として「mRNA医薬・ワクチン開発の現状と課題」3回シリーズを開催しました。
第1回 新型コロナウイルスmRNAワクチンの研究開発の実際
2025/10/24(金) 17:00-18:00
田中 夏樹
第一三共株式会社 研究開発本部 研究開発企画推進統括部
研究開発ポートフォリオ企画部 プロジェクトリードグループ
ライブ参加:175名
65名の方から感想をいただきました。ありがとうございました!
・次のパンデミックに備えた国全体での体制構築が必要であることを改めて実感しました。アカデミアから新規ワクチンのアイデアが生まれることもあり、企業様との連携をとり、速やかに実用化に進めることが理想だと感じました。
・日本国民のためにワクチン開発を未知の環境化の中で急ピッチで対応してくださったことを改めて知り、大変ありがたいことだと思いました。
・ワクチンの開発が国からの支援があっても時間がかかるものだということが印象的だった
・国産mRNAワクチンの開発は色んな立場の方々の協力によって達成されたのだと認識できました
・製薬プロジェクトにどのような支援が必要か、参考になりました。資金だけでは困難とのことで、平時からの対応を強化するための、国、アカデミア、企業の連携を強化していく必要があると感じました。
・ワクチン開発にかかわるいろいろな工程がありますが、それらにかかった実際のタイムスケジュールを共有していただけたことが印象的でした
・P3試験が懸念無く終了すればほぼ承認が下りるのだろうと考えていたが、薬事審査が進み、ほぼ承認が見えてこないと工場建設をためらうくらい、承認される確度は高くないというようなコメントに驚きました。
・想像を絶するスピード感と急な変異株への対応などもある中で、本当によくこの短期間で承認まで持っていけたと感服しました。
・mRNAを用いた核酸医薬品が、コロナワクチン問という形で上市するまでの経緯がいかに大変だったかを知ることができて有意義でした。また改めてmRNAを用いた医薬品の有用性を知ることができてよかったと思います。
– ARCALIS所感 –
mRNAワクチン開発の現場で得られた知見を共有いただけたことを大変意義深く感じています。COVID-19対応で培われた技術と経験は、今後のmRNAワクチン・医薬品の発展に不可欠です。本セミナーを通じて、mRNA開発者の視点を皆様にもご提供できたことを嬉しく思います。
第2回 mRNA医薬・ワクチン開発のための品質戦略~CDMOの立場から~
2025/11/28(水) 17:00-18:00
中島 和幸
株式会社ARCALIS開発本部General Manager
ライブ参加:154名 録画視聴:152名
43名の方から感想をいただきました。ありがとうございました!
・自社でプロジェクトを立ち上げた場合でも、CMCから実生産まですべて委託できることが判った。委託したほうが時間もコストも安いと推察できた。
・ワクチンだけでなく蛋白質賛成においても1 stopでサポートできる体制が整ってきていること
・不純物管理に関してCDMOの立場から積極的な発信がなされていたこと大変参考になりました。
・PMDAの申請の話など一連の流れでご説明いただいたのがわかりやすかったです。
・感染症用ワクチンと治療用mRNAにおいて、求められる品質が異なる点や、株変更に伴う対応が変更され、一変申請よりも迅速に対応できるようになった点が印象的だった
・mRNAといっても、ワクチンと治療でドーズ量が全然違うことを知れて参考になりました。
・技術的にも詳細にご説明頂き大変参考になりました。ありがとうございました。
・Targeting LNPの今後の取り組みについて伺いたかったです。
・新規のモダリティーとして、品質管理面で当局とどのような議論をしてきたかについて、もう少し情報提供いただけるとよかった。
– ARCALIS所感 –
当社の品質戦略について、mRNAワクチン・医薬品の有効性・安全性を支える製造技術の重要性を議論できたことは大きな成果です。CDMOとして、開発から商業生産まで一貫した品質確保の取り組みを紹介しました。今後も業界全体の品質基準向上に貢献できるよう日々活動を続けて参ります。
第3回 mRNA医薬の臨床開発動向と規制整備に向けた取り組み
2025/12/23(火) 17:00-18:00
井上 貴雄
国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 部長
ライブ参加:154名 録画視聴:205名
62名の方から感想をいただきました。ありがとうございました!
・mRNA医薬品がすごいスピードで開発、上市されている現実を知ることができた。
・mRNA医薬品の審査の現状と何が問題になっているのかの一部が理解できました
・mRNA医薬がこんなにもたくさん臨床治験されていることに驚きました。一方、低分子医薬に比べて、mRNA医薬はどのくらいの成功率になるのか大変興味があります。
・mRNA医薬品の現在の開発動向から品質評価手法まで、盛り沢山の内容でしたので、もう少し長くお話をお聞きしたかったです
・mRNA医薬品について分析試験方法や機器による差について情報を集めて標準化しようとする動きがあったことが印象的だった
・現状、標準化された分析技術等が存在するわけでもないと思いますので、国内発のmRNA医薬品が積極的に開発されていくような取り組みを是非続けていただき、情報を発信していただければ幸いに存じます。
・国立衛試の歴史・始まりをを教えていただき、国立衛試のイメージが明確になった。mRMAの研究開発を網羅的に知ることができた。
・レギュラトリーの取り組みがコロナパンデミックが起こる前から始まっており、世の中の一歩先を行くことの大切さを改めて知りました。
・RNA完全性やdsRNA含量に関しての話もあったが、5’キャッピングやPolyA鎖長解析についても同様の取り組みがあるか知りたい。
– ARCALIS所感 –
規制の視点からmRNAワクチン・医薬品の臨床開発と制度整備の動向と今後の課題をまとめてお話いただき、多くの参加者の皆様の参考になったと思います。我々製造側にとっても非常に有益でした。迅速な開発と安全性確保の両立に向け、規制当局との対話がますます重要になります。本セミナーでは、こうした議論を支える場をご提供できたことを誇りに思います。
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今回は、初めて企業共催の形式でセミナーを開催しました。 会場およびオンラインによるハイブリッド形式で実施し、多くの方にご参加いただき、非常に有意義なセミナーとなりました。本セミナーが、今後の mRNA 医薬・ワクチン研究開発のさらなる発展に向けた一助となれば幸いです。