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センター長ごあいさつ

国立がん研究センターは、2021年12月、大学以外の研究機関として唯一、文部科学省橋渡し研究支援機関に認定されました。橋渡し研究支援機関は「高度かつ先進性の高い基礎研究成果や臨床現場からのニーズに基づくシーズの発掘・育成」「非臨床試験から臨床試験への展開を通して、医療への実用化を最終目標とする研究」を支援する機関です。
 
橋渡し研究推進センター(Center for Promotion of Translational Research, CPOT)は国立がん研究センターにおける橋渡し研究支援の基幹的マネジメントを担います。開発企画、シーズ発掘・評価、プロジェクトマネージメントなど研究支援業務の標準化や情報共有を図り、センター内外のシーズ保有者に、実用化に向けたワンストップサービスを提供します。特に、わが国のがん制圧の中核拠点として、診療、研究、技術開発、治験、調査、政策提言、人材育成、情報提供を幅広く進めてきた国立がん研究センター各部局(中央病院・東病院・先端医療開発センター・研究所)のノウハウを活かし支援拠点形成を目指します。
 
アカデミアシーズ開発において、医師主導治験でのFirst in Human試験を達成することは、大きなマイルストーンであり、実用化への成否のポイントです。その実施経験が豊富な2つの臨床研究中核病院を擁する国立がん研究センターの優位性を活かして、国立がん研究センターのみならず、国内のアカデミア機関、ベンチャー企業による独創的なシーズ開発に貢献したいと思います。また、近年がん領域では、アカデミアのアイデアに基づく次世代型の抗体医薬、放射性医薬、核酸医薬などのプラットフォーム技術とゲノム科学に基づく標的探索とを組み合わせることで、創薬開発を加速するトレンドが一般化しています。アカデミア研究者が内外のより強いパートナーと出会う機会が増えるよう、シーズ保有者に対するClinical Marketing Office機能の提供、ベンチャーシーズ育成事業やベンチャーキャピタルの支援体制も整備していきます。
 
橋渡し研究推進センターでの活動は始まったばかりですが、日本、そして世界のがん医療・予防の変革にサステナブルに貢献し、新しい医療として現場に届けることができるように皆様のご支援をよろしくお願いいたします。

土井 俊彦

国立がん研究センター
橋渡し研究推進センター
センター長 土井 俊彦

CPOT